クリンドルクラックス!

◆ 最新情報

◆ クリンドルクラックス!

太陽だって、月だって、自分を疑えば輝けない。  ~ウイリアム・ブレイク
If the Sun & Moon should Doubt They’d immediately Go out   William Blake

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本作品はイギリスの映画監督、劇作家であるリドリーが幼いころの経験を元に、ウイリアム・ブレイクの詩より想を得て生まれました。独特な世界観が唯一無二のリドリー作品は日本では『ピッチフォーク・ディズニー』『宇宙でいちばん速い時計』『ガラスの葉』が上演されグロテスクさと美しさが相まった印象が強いですが、一方で心に残る数多くの児童文学を生みだしています。
スマーティー賞 WHスミス・マインド・ボグリングブック賞受賞。フィリップ・リドリーの児童文学代表作の舞台化。

一人の冴えない少年が真の“勇者”になるまでをビビッドな展開でユーモラスに描く『クリンドルクラックス!』。自分を信じること、本質を見抜く力の大切さ、夢を実現することの素晴らしさを、笑いと驚きと少しだけ悲しさを含ませて描いています。
大人はかつての自分を愛おしく、若い世代にはエールとなるような、温かい時間をお贈りします。

石井光三オフィスプロデュース「クリンドルクラックス!」

◆作:フィリップ・リドリー
◆翻訳:谷 賢一
◆演出:陰山恭行

◆出演:阿久津愼太郎、伊阪達也、小野健斗/酒井敏也、宮地雅子、大河内 浩/
鈴木勝秀、小田 豊、ぼくもとさきこ、西本裕行/ROLLY、安寿ミラ

◆ 企画制作:石井光三オフィス

【東 京】世田谷パブリックシアター 2012年7月28日(土)~8月5日(日)
【名古屋】名鉄ホール 2012年8月8日(水)
【大 阪】サンケイホールブリーゼ 2012年8月11日(土)

◆ あらすじ

11歳のラスキン・スプリンターはビン底メガネにやせっぽちで、声もキンキン声で冴えない少年だが、いつか真の”勇者”になることを夢見ていた。
そんなラスキンが、街の地下道に棲みつく謎の怪物の存在を知る。
両親や町の住人を守るために闘うことを決意するが・・・

“ドラゴン退治”伝説を下敷きに、大人が泣けて、笑って、心躍る11才のヒーロー(勇者)物語。

◆ 演出:陰山恭行より

初めて『クリンドルクラックス!』の原作を読んだ時、子どものための物語と言う形を取った、現実と向き合っている大人のために描いた物語だと感じました。

この作品は、少しシャイで想像力豊かな男の子が、数々の困難を乗り越えて大人になっていくお話です。
イギリスの現代演劇の雄、フィリップ・リドリーが「ドラゴン退治」のモチーフを借りて、現代の、ある町を舞台にして書き下ろしたとても楽しく味わい深い作品です。
主人公のラスキン君は演劇おたく(!)です。
ある老人からドラゴンの存在を聞いた彼は、手作りの武器と、持ち前の想像力を駆使して、大好きな町の人々を救うためにドラゴンと戦い、そして……。

出演者は、少年チームは、ラスキンにD2の精鋭、阿久津愼太郎さん、その友達に若手注目株の伊坂達也さん、小野健斗さんという新鮮な三人組です。
そして、演劇界の最長老とも言うべき西本裕行さんを始め、舞台で羽ばたき続けていらっしゃる安寿ミラさん、つねに話題作を発表している演出家の鈴木勝秀さん、音楽も監修して頂くローリーさん、そして私の敬愛する大人の役者、小田豊さん、大河内浩さん、酒井敏也さん、実力と人気を兼ね備えた宮地雅子さん、ぼくもとさきこさんというこれ以上無い個性的な大人のチームです。


空を羽ばたく蝶は、かつてさなぎでした
さなぎはどんな夢を見ているのでしょうか
芋虫だった頃の夢を見ているのか
これから飛ぶ大空の夢を見ているのか
それとも、もう自分は死んでいくのだと思っているのか……

これから大人になる人たちにも、かつて子供だった人たちにも、是非見て頂きたい作品です。


演出 陰山恭行